2018-19年度 上林 直樹『ロータリーの原点に戻ろう』（ＢＡＣＫ ＴＯ ＢＡＳＩＣＳ）パフォーマー（表現活動者）になろう』

（１）基本理念
ロータリーの原点に戻ろう（ＢＡＣＫ ＴＯ ＢＡＳＩＣＳ）

　私達の人生の価値は、どれほど得たかではなく、どれほど与えたかによって判断されます。ロータリーバッジを付けた瞬間から世界の方々へ約束をした！

　ロータリークラブが「世界の模範になる奉仕団体」と言われる所以はロータリーマークをつけた多様性を誇る120万の同志が、世界のロータリアンの様々な考え方を繋ぎ、様々な問題に取組み、地域で、日本で、世界でロータリー活動を必要としている人達に、よりよい環境を提供しているからだと思います。

　ロータリー創始者ポール・ハリスが著した「ＴＨＩＳ　ＲＯＴＡＲＩＡＮ　ＡＧＥ」では親睦を目的としたクラブ活動の間から、自然発生的に奉仕が生まれ、展開してきたものである。したがってロータリーの本質を問われれば「親睦の中から奉仕の理想を生み出す集団」と書かれています。

　原点に戻り活動していきたいと思います。素晴しいロータリアンになるはずです。

　ＢＡＣＫ　ＴＯ　ＢＡＳＩＣＳ。

（２）基本方針
パフォーマー（表現活動者）になろう

　私の好きな言葉で「磨斧作針(まふさくしん)」という言葉があります。

　どんな難しい事でも忍耐強く努力すれば必ず成功するという意味です。「斧を磨いて針を作る」と読み、不断の努力を続けることの例えを言います。

　昔、中国で唐の詩仙と言われた李白が少年の頃、学問を途中でやめて家に帰ろうとした途中、1人の老婆が鉄の斧を磨いているのを見た。何にするのかと尋ねると「針を作ろうと思っている」と答えた。李白はその根気の強さに感嘆し道を引き返して学問を全うしたという故事です。

　1905年2月　米国のシカゴでポール・ハリス達により誕生したロータリークラブは、今や世界約200ヶ国　35,000クラブがあり、会員数が120万人に拡大されています。

　1905年、シカゴの殺伐とした時代背景の中から、心の通い合った友人たちと巡り合い、胸襟を開いて語り合うために定期的に集まることができたら、どんなに心が安らぐことであろうという発想でロータリーは誕生しました。ごく普通の街の弁護士を中心に、決して高い学歴の持ち主とはいえないごく平凡な商店主や中小企業の経営者が集まって、ロータリークラブが発足しました。会員は１業種から1人＝同業者がいるとお互いに利害関係が生じて、親睦が阻害されるためでした。初期数年間は会員相互で取引をする物質的相互扶助を積極的に行いました。

　私が入会した当時は、ロータリークラブが1業種1名と限定されており、異業種の人達の集りのため、聞くこと、見ることが全て新鮮で、特に例会において、メンバーのスピーチに感動を受け、大変勉強になりました。

　しかし、最近の例会ではメンバーのスピーチ（業界の情報等）が少なくなってきているのではないかと感じます。

　個人個人の高潔な倫理観、価値観、又会社の社訓・社是などなど、素晴しいメンバーに恵まれ、もう一度原点に戻り、例会に出席して良かったといえる例会になるよう努力しましょう。

　ロータリーの例会の1時間、それは皆様の息抜きの時間かもしれません。業務の為に緊張した心も体もリラックスします。

　競争者のいない世界、警戒心を必要としない時間、ここで初めて本然の自分に帰ります。これが親睦から奉仕が生まれる過程でありロータリーの本質の存するところです。

　ある時、ふと思ったのです。クラブの仲間のことをよく分かっていないぞ？と。クラブの仲間をお客様に紹介する時に、その仲間の仕事ぶりをよく知ってなければ自信をもって紹介できません。ロータリーの原点に立ち返って、メンバーの職場へ移動例会を企画しもっともっと理解すべきではないだろうかと考えております。

　また、地域の人達がロータリークラブの名前は知っているが、どういう活動を行っているか、ほとんど知らないと思います。

　自治会、地域のお祭り、交通安全活動などに参加してみると、これらに参加している人が実はロータリークラブに入って奉仕の勉強をしていることが分かります。

　メンバー1人1人が、パフォーマー（表現活動者）になり、あらゆる事に積極的に参加し、行動を起こすことが多くの方々に理解してもらい、それが延いてはロータリーのイメージ向上に繋がるものと確信しております。

上林　直樹（かんばやし　なおき）プロフィール